私たちは、経年したお宅にスケルトンリフォームといわれる、大規模な改修工事をさせていただくことがよくあります。
ただ、建物によっては、全てを取り壊すのではなく残せるところは残してというケースもまた多くございます。
こちらの写真は、築46年の日本家屋をリフォームさせていただいたときの、廊下の天井です。
竿縁天井と言われるもので、天井板の杉もとても綺麗です。
こちらのお客様の一番の希望は耐震補強でした。
そして、もともとの家の雰囲気にとても愛着をもっておられたので、極力残したいというご希望もありました。
ですから、こちらのお宅では、あるものを出来る限り残させていただくご提案を致しました。
全てを新しくさせていただく工事より、技術的に難しい工事となる場合もあります。
また、新しくさせていただくところと、違和感があってはいけません。
こういったお宅は本物を使っている場合がほとんどです、当時は今のような新建材がなかった訳ですから当然といえば当然のことなのですが、失礼ながら当時のものでも使われている材料にも良し悪しがございます。
良い材料で丁寧に造られたものを出来れば活かしていきたいと私たちは考えます。
建物は、ひとつとして同じものはありませんので、その建物を拝見し、お施主様のご要望を伺い最善の策を練りたいと常に思っております。
そんな時、建築士の塩谷の目がものをいいます、当時、どんな材料を使って、どんな職人が造った建物かを見極める力が非常に重要となるのです。
私たちのお客様からよく耳にする言葉で
『リフォームして何でもピカピカにしたいわけじゃないの』
新建材で作られた空間をすべたの方が望んでいるわけではないということです。
長年掛けて出てきた味のあるものを大切にしたいと思うと同時に、年をおうごとに味の出る素材をご提供し、40年50年したときにこれはもったいないから残しておこうと言っていただけるものを造っていきたいと思います。
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